イングランド銀行を潰した男と言われる
ジョージ・ソロス氏は、前述のウォーレン・バフェット氏と同じ1930年に、ハンガリーで生まれた投資家です。1992年のポンド危機でポンドの空売りによって10億ドル以上の利益を得たことから、「イングランド銀行をつぶした男」と言われることもあります。
大学時代はイギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で学んでいましたが、自ら授業料や生活費を稼ぐ苦労の多い生活でした。卒業後はしばらく一般企業で働き、その後ニューヨークのウォール街へ赴いて金融業界でのキャリアを本格的にスタートさせました。
長年のキャリアで莫大な富を稼いでいる一方で、貧しい国の健全な成長を阻害するものだとして現在の国際金融システムを批判しています。また、2019年にアメリカの次期大統領候補宛に送った書簡で超富裕層への増税を訴えるなど、政治的な活動も行っています。
慈善家としても知られるソロス氏の生き方には、幼いころに直面したホロコーストが大きな影響を与えているようです。「まず生き残れ。儲けるのはそれからだ」という発言や、人に話を聞いてもらうには成功しなければならないという信条からは、ソロス氏の信念をうかがうことができます。
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